2020年6月10日
ようやく春の訪れを感じるようになりました。
朝からの書面作成の仕事に少し疲れ、高幡不動境内に散歩に出ました。
暖かい陽ざしを受けて、梅の花が嬉しそうに咲いています。
境内を歩く人々も、ゆったりとした時間を楽しんでいるようです。
今年に入り、裁判所に提出する「陳述書」や「準備書面」の作成に追われています。
「陳述書」は、当事者や証人が、裁判所での証言を前に、自分が体験した事実を文章にまとめるもの。
弁護士がインタビュアーとなってその方に事件に関する記憶を辿っていただき、裁判の争点との関係での重要性を考えながら、一緒に文章を構成していきます。
依頼者にとって人生の一大事である裁判。
事実関係だけなく、その胸に押し寄せるさまざまな思いをどう裁判所に伝えるか、丁寧さが求められる大事な仕事です。
「準備書面」は、民事裁判の中で、事実関係や法律の解釈に関する主張を裁判所に整理して伝えるもの。
冗長にならず、しかし必要なことを漏らさず、論理的、説得的に文章を構成することが求められます。
法律に関する文章というと、無味乾燥で難解な条文が思い浮かびます。
法律家である弁護士は、そんな条文を理解しつつも、お互いに人である当事者と裁判官とをつなげることができるような言葉を、日々探し、生み出す仕事でもあります。
散歩でリフレッシュし、再びパソコンに向かい、呻吟します。